ブルックフィールド ヘリパススタンド
ゲル、ペースト及び非流動性物質の粘度/稠度測定を可能にします。
適切なブルックフィールド粘度計に専用T字形スピンドルを取り付けてヘリパススタンドを利用しますと、ペースト、パテ、クリーム、ゼラチン、ワックスなどやそれらと同様の特性を持った物質の粘度/稠度を相対mPa・s値で測定することができます。
写真はヘリパススタンドとDV-ⅠPrime です。 | ヘリパススタンドはブルックフィールド粘度計のどのモデルでも使用できます。付属品としてT字型バー・スピンドル6本1組と特殊カップリングがついています。 |
特徴
多くの物質はそれぞれの降伏値特性を持っているために、以前は回転式粘度計で粘度とか稠度を測定することは不適切であると考えられていました。いずれの回転部分も、その形状が円筒形であれ、円盤形であれ、あるいは櫂状であっても、物質中に”溝状の通り道”を形成してしまって、ごく短い時間のうちにどのような検出装置にもごく僅かの、意味のないトルクしか検出されなくなります。この現象はゲル構造をもつ物質にも起こります。
ペンキ顔料、リトグラフ用インクや他の多くの物質は、内部剪断を受けますと、構造破壊が起こって粘度は減少するというチクソトロピー性を持っています。どの回転部分もこのような物質中で自由に回転するということにはなりませんが、しかし、この回転運動を生ずるのに必要なトルクは、内部剪断のかかる時間が長くなればなるほど、小さくなります。このようなデータについて研究することで、製品の品質管理上の難しさが分かり、しっかりした試験手順を定めておくことが必要になることが分かります。
他の物質に、特にペーストとかクリームなどは上述の2種類の効果を組み合わせた現象を呈します。つまりこれらの物質は降伏値を呈する以外に時間の経過と共に相対粘度/稠度が変化するという様相を呈します。
ブルックフィールド・ヘリパススタンドは、ブルックフィールド粘度計を上ないし下にゆっくりした速度で移動させますので、回転しながら剪断する部分は試験サンプルの中で、螺旋状の軌跡を描きます。絶えず新しい物質を切り込んでいくことで”溝形成”即ち分断という問題は解消され、有意味な粘度/稠度の測定を行なうことができます。ヘリパススタンドの逆作動能力はさまざまの時間経過後に測定を行なうことを可能にします。
ヘリパススタンド測定範囲データ
T字形スピンドル使用---アナログ、デジタル粘度計及びレオメータに適用
粘度計モデル及び型式 | |||
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低粘度 | LVT、LVDV-E、LVDV-ⅠPrime | LVDV-Ⅱ+Pro | LVDV-Ⅲ Ultra |
156 ~ 3,120K | 156 ~ 9,360K | 156 ~ 9,360K | |
中粘度 | RVT、RVDV-E、RVDV-ⅠPrime | RVDV-Ⅱ+Pro | RVDV-Ⅲ Ultra |
2K ~ 20M | 2K ~ 100M | 2K ~ 100M | |
中高粘度 | HAVT、HADV-E、HADV-ⅠPrime | HADV-Ⅱ+Pro | HADV-Ⅲ Ultra |
4K ~ 40M | 4K ~ 200M | 4K ~ 200M | |
高粘度 | HBT、HBDV-E、HBDV-ⅠPrime | HBDV-Ⅱ+Pro | HBDV-Ⅲ Ultra |
16K ~ 160M | 16K ~ 800M | 16K ~ 800M |