NKZ 窒化ポテンシャル・シミュレーション
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概要
NKZ ソフトウェアモジュールは、単独あるいはStange社窒化制御装置にLAN 接続したウィンドウズパソコンにインストールして、入力する所要の熱処理方法および目標諸データから、例えば窒化ポテンシャルなどの制御数値を発生します。
予測された窒化層の構造をグラフィックにレーラー/ クンツェダイアグラム上に表示し、また各制御関連のパラメーターの動作点が数値表示されます。得られたデータを考察しながら、窒化ポテンシャルなどの制御目標値を変化させて、それらの最適な値を見いだすことができるようになります。
NKZ ソフトウェアモジュールは、計算や設定パラメータ入力中には実際の制御装置との間で通信することがないので、使用者は自由にプロセスの最適化作業が可能なようになります。また、確定された窒化ポテンシャルおよびセンサ信号(水素および酸素)は、Stange 社熱処理プロセス制御装置に接続して送信することで、同制御装置へ確実に設定値を伝達します。
NKZ シミュレーションと同ソフトウェアモジュールと姉妹ソフトの硬さシミュレーションソフトNHT モジュールを使用することで、窒化層組織の再現性、予測性、窒化硬化深さおよび窒化温度・時間など窒化プロセス全体の最適化が可能となり、窒化ポテンシャル制御がもつ数多くのメリットを最大限に引きだすことができます。
特徴
- 熱処理方法の選択
- Kn、温度、ガス流量など選択したパラメーターの妥当性の確認
- 計算結果の表示(プロセス値、センサ信号)
- 予想される窒化層の組成のグラフィカルな表示
- レーラー/クンツェ図上での処理ポイントの表示
- 他の窒化処理(X 窒化)の選択
主な仕様
【入力/設定】
- 選択できる窒化処理の種類
軟窒化(Nitrocarburizing)、ガス窒化(Classical Nitriding)、酸窒化 (Oxynitriding)、X -窒化(X-Nitriding)、前酸化(Pre-Oxidation)、後 酸化(Post-Oxidation)
- 窒化処理の目標値
温度(Temnperature)、センサ温度(Temperature of Probe ℃)、窒化 ポテンシャル(Kn)、分解率(Dissociation %)
- ガス組成
アンモニア(Ammonia)、分解アンモニア(Dissociated Ammonia)、 窒素(Nitrogen)、エア(Air)、笑気ガス(Nitricoxide)、二酸化炭素(Carbon Dioxide)、吸熱ガス(Endogas)、一酸化炭素(Carbon Monoxide)、 発熱ガス(Exogass)、水素(Hydrogen)、その他の処理に不活性気体(frei)
【操作の流れ】
- 全ての入力/設定値の入力
注意:選択した熱処理の方法に依存して、入力あるいは設定するべき値が変わります。入力しないでよい値は、文字色が半透明になります。
- 計算ボタンを押す
あらたに入れた設定値/入力値で再計算されます。
【シミュレーションの結果】
- 表形式
ポテンシャル(Kn)、分解率(Dissociation %)、酸化ポテンシャル(Ko)、 酸化ポテンシャル(Ko(W))、浸炭ポテンシャル(Kc(W))、浸炭ポテンシャ ル(Kc(B))、酸素センサ起電力(Q-probe mV)、水素センサ(H2-Sensor %)
- グラフィック形式
窒化ではレーラー図に、軟窒化はクンツェ図に予測される窒化層の組織がマーカで示さ れます。マーカに付随するSetvalue y/x はその位置の縦軸と横軸の設定値です。
レーラー図(窒化) | クンツェ図(軟窒化) |
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