ウエルズ
ブルックフィールド・コーン/プレート型粘度計
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概要
ウエルズ-ブルックフィールド・コーン/プレート粘度計は少量のサンプル量で流体の絶対粘度を簡単に測定できる精巧な機器です。コーン/プレートの形状は完璧なレオロジー学的データを展開するのに必要な精度を提供します。
操作原理
ウエルズ-ブルックフィールド・コーン/プレート粘度計は非連続可変の回転速度で駆動される精密なトルク計です。トルク測定のシステムは、回転するコーンとその駆動機構とを接続する校正済みのベリリウム銅のスプリングで構成され、サンプル流体がコーンと、静止している平プレートとの間に存在することによって生じた、回転に対する抵抗を検知します。
コーンの回転に対する抵抗はトルクを発生しますが、それは流体のずり応力に比例しています。このトルク量は、デジタルで表示されます。トルクの指示値は予め計算された測定範囲表から絶対mPa・s(cP)単位に容易に変換されます。もう一つの方法は、粘度を既知のコーンの形状定数、回転速度及び応力によるトルクの値から計算で求める方法です。(下記範囲表参照)コーンとプレートの正確な位置関係は、他に計器や補助的な機器を使うことなく、簡単な機械的手順に従って得られます。
静止プレートは取外しのできる、サンプル・カップの底の部分を構成します。使用するコーンの種類により、0.5~2.0 ml のサンプル流体を注入し、調整をくるわせないようにして再度取り付けをします。サンプルカップはジャケットタイプで、循環恒温槽に接続するためのチューブ取り付け口がついています。
システムの精度は測定範囲の1%以内、繰返し精度は0.2%以内です。
広範囲の適用性
ウエルズ-ブルックフィールド・コーン/プレート粘度計は、広範囲のずり速度と粘度の範囲が得られますが、コーンスピンドルを交換することによりさらに広範囲のものにすることができます。また型式を選択することにより必要な粘度とずり速度の範囲に合うようにすることができます。(下記範囲表参照)
サンプル量が少なくてすむということは生物学的流体や貴金属を含有する厚膜ペーストのような少量のサンプルしか得られない場合でもレオロジー的検討を可能にします。 サンプルに触れる部分は、全てステンレススチール製で、対腐食性にすぐれ又洗浄が簡単にできます。
コーン/プレート形状の概説
下図のように、コーンとプレートの形状は平らなプレート面にコーンの円錐形の頂点が垂直にかつ点接触するような構造になっています。コーンの頂点が鈍角で(θが4度以下)でコーンが一定の速度(ω)で回転している時、正確な粘度が絶対かつ一様なずり速度とずり応力のところで得られます。粘度(ポイズ)はずり応力のずり速度に対する比率です。ずり応力は円錐表面におけるトルク(T)の合計の関数です。ずり速度は、コーンの回転速度(ω)と、回転しているコーンの中心からの全ての半径距離(r)でのギャップ幅(C)の関数です。(ωr)と(C)の比率は、(r)のどの値についても一定です。(C)はコーンの半径(r)上で最大ですから、ずり速度は(ω)とサインθの関数です。
ウエルズ-ブルックフィールド・コーン/プレート粘度計では数学的関係は下図のようになります。
ずり応力 (dynes/cm2) = T/(2πr3/3) ずり速度 (Sec-1) = ω/sinθ 粘度 (mPa・s(cP)) = ずり応力X100/ずり速度 しかるに : T = %フルスケールトルク (dyne-cm) r = コーン半径 ω = コーン角速度 (rad/sec) θ = コーン角 (度) コーン半径 : CPE-40, CPE-41, CPE-42 = 2.4 cm CPE-51, CPE-52 = 1.2 cm |
コーン/プレート粘度計測定範囲
LV型粘度計/レオメーター