MF マークⅣ
概要と特徴
MarkⅣバーナは、ガスまたはオイルを切り替えて使用することのできるガス・オイル混焼、またはオイルだけを燃焼するようアセンブリーしたオイル専焼モデルとがあります。MarkⅣバーナはその特長をオイル燃焼におき、オイル燃焼でのリンゲルマン濃度1以下というクリーン性と20:1を越える高い絞り幅に代表されます。これらの性能により白色ラミネート紙の直接型乾燥工程において熱風発生のバーナとして採用されるなど、従来オイル燃焼では考えられなかった応用が可能となります。また、空気加熱用に各種のフレームチューブによって、熱風ダクトの側壁にバーナを配置し火炎をダクト流気に添って形成するようにした90°フレームチューブ、火炎前方に空間が無い場合に火炎を動径方向に形成させるスプレッダーチューブ、さらに空気加熱以外やその他高温用途向けのブロックとともに、多種広範な用途に最適に応用できるように準備されています。
バーナはブロワーを自装した形が標準的なパッケージングとなっています。搭載するブロワーは、炉内圧力に応じて各バーナサイズ毎に3機種用意されています。また、ブロワーを搭載しない場合に、燃焼空気、オイルとガス(混焼型の場合)の各制御弁を制御モーターの駆動アームと接続するためのリンケージアセンブリーを装備したLB型を用いると、複雑な制御リンケージを確実で、しかも簡単に調整することができます。
構造
混バーナ本体燃焼空気入口より流入した燃焼空気は、内部に置かれたスワーラーにより、強い回転力を得ます。一方オイルはバーナ本体に予め取付けられている2個の電磁弁の後、直接オイルノズルアセンブリと結合しています。オイルノズルアセンブリーの先端には小さな混合室が設けられていて、ノズルチップが置かれ、オイルノズルの外側の同心管に沿って流入した噴霧空気とここで衝突して、混合されてオイルノズルから吐出します。そこで、オイルは着火し、燃焼空気の強い回転力により、オイルミストは遠心力が与えられ、バーナコンバスター内に全域で均一な燃焼空気、噴霧空気、オイルの混合が行われて、クリーンに燃焼します。
主な仕様
類別形式
混合方式(ガス):ノズルミックス
霧化方式(オイル):高圧空気噴霧
点火方式:パイロットガス点火
火炎検出方式:紫外線式(バーナには火炎監視装置は含まれません)。
空気比制御方式:2-バルブ方式(ガスバタフライ弁ー空気バタフライ弁、オイル計量弁ー空気バタフライ弁)
霧化空気制御方式:均圧弁方式
燃料種
気体:LPG、LNG、都市ガス、COG、その他
液体:灯油、ディーゼル油、#2油(軽油
用途
空気加熱炉、高ターンダウンを必要な金属熱処理炉、一般加熱炉など、オイル焚きで、高品質の燃焼ガスまたは/および高ターンダウン比の必要な用途に。
機種構成
容量サイズは100,200,300,500MFの4機種。各サイズに燃焼空気ブロワー自装、非自装、およびLBの各アセンブリーがあります。この内、自装およびLB型は燃焼空気バタフライ弁、ガスバタフライ弁、オイル計量弁が装備され、それらの間の機械リンケージ機構が取付けられています。非自装型では、ブロワーが無いだけではなく、燃焼空気バタフライ弁とそのリンケージも装備されていません。
ブロワー自装型では、電源の周波数により、最大炉内圧が変りますので、ご注意ください。
全ての機種には、オイル電磁弁(2個直列)とオイル計量弁が取付けられていいて、その間とオイルノズルとの間とが配管施工されています。
コンバスターには、耐熱合金製のフレームチューブと、耐火ブロック製のコンバスションブロックとがあります。さらに、フレームチューブには、火炎吹き出し方向をストレート(直進)と90°(直角)とがあり、各方向には火炎をその方向とは直角に向けるスプレッドが用意されています。
燃焼容量と主な設計データ
フレームチューブの種類
ストレートフレーム チューブ |
90°フレーム チューブ |
ストレートスプレッダー | 90°フレーム スプレッダー |
ブロック |
上流側最高260℃、 下流側最高480℃。 |
上流側最高260℃、 下流側最高430℃。 |
上流側最高20℃、 下流側最高260℃。 |
上流側最高20℃、 下流側最高260℃。 |
ステンレスラッパー付き 下流側最高760℃。 ラッパー無しは1100℃。 |